No.0136 ローマはなぜ滅んだか

No.0136
書名:ローマはなぜ滅んだか
著者:弓削達


【著者紹介】
歴史学者(専攻は古代ローマ史)


【どんな本?】
古代ローマ帝国の繁栄と衰亡について考察した本


【ここがツボ!】
ローマがあの広大な領土を、生産性の低い農業段階の技術をもって、数百年にわたって統一的に支配することが可能であった最大の秘密の一つは、全帝国のすみずみまで達した道路網の整備であったことはまちがいない。

ローマの繁栄と見えるもの、それを支える経済大国としてのローマとは、地中海世界を支配したローマ市民の集団の中の、きわめてかぎられたごく一部の支配層、元老院議員と騎士身分のローマ人たち、正確に言えば、さらにその上層(「政治家」集団)の、かき集めた巨大財産から派生した仮的現象にほかならない

ローマ帝国の衰退とは、ローマによって現実的な歴史的世界たらしめられた「地中海世界」が、世界史の舞台での「中心」の位置から降り、「周辺」たる「蛮族」世界が中心の中に入り込み、拡がり、やがて新たな「中心」がかつての「周辺」の中に生まれ、かつての中心が周辺となる、という世界史的な過程なのである。


【コメント】
ローマの衰退は周辺に生まれた新たな国に地位を奪われた、ということですが、現在の日本と中国の関係や、これからのアメリカとアジアの関係なども同じことがいえるのではないでしょうか。


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